第41回クラシカルギター・コンクール結果速報

 5月3日、武蔵野市民文化会館小ホールで第41回クラシカルギター・コンクール(日本ギタリスト協会主催)が開催されました。47人の第二次予選通過者がバリオスの〈郷愁のショーロ〉で本選出場を競い、6人が通過。本選は課題曲〈魔笛の主題による変奏曲〉(ソル〜序奏なし)と自由曲で競われました。結果は:

1位:山田 岳(がく)/ソナタ第3番(ポンセ)
2位:小暮浩史/スペイン舞曲第3番、12番(グラナドス)、ソナタOp.3-1、6(パガニーニ)
3位:前田 司/あるタンゲーロの死に寄せる哀歌(プホール)、序奏とロンド(アグアド)
4位:藤井盛企/5つのバガテル(ウォルトン)
5位:田治川純一/椿姫の主題による幻想曲(アルカス)、南のソナティナ(ポンセ)
6位:斎藤泰士/椿姫の主題による幻想曲(アルカス)、トッカータ・イン・ブルー(ドメニコーニ)

 1位の山田さんはエリザベト音楽大学卒業、ドイツ国立ベルリン音楽大学卒業、音楽家ディプロムを取得。長野文憲、徳武正和、佐藤紀雄、O.ギリア、E.カソリ、D.ゲーリッツの各氏に、 古楽演奏解釈をM.ロナルディに師事。イタリア・ガルニャーノ国際ギターコンクール第2位(1位なし)、 ドイツ・ベルリン国際ギターコンクール第3位にそれぞれ入賞。ソロ・ギタリストとしてのリサイタル活動のほか、室内楽や即興演奏など多方面においてヨーロッパ、日本各地で活動を展開しています。
 ギターを足台その他の支持具なしで、ヴィオラ・ダ・ガンバのように抱いて演奏する独特な演奏スタイル。自由曲はポンセの作品の中でも長大にして重厚な大作の1つ、ソナタ第3番1曲で勝負。内容をとてもよく咀嚼・消化していることが伝わってくる知的な演奏で、ギター・コンクールもいよいよ音楽表現で勝負する時代になったことを実感させる、名演奏でした。

 詳しくは現代ギター7月号をお待ちください!
SN