ビスカルディ技巧教本

ビスカルディ氏、ご存じですか?セゴビア・アーカイブ・シリーズで名前を見たことがある方もいらっしゃるかもしれません。この一連の楽譜の校訂を担当しているのが、ビスカルディ氏。そのビスカルディ氏の書いた教本が、しばらくぶりに入荷しました!

教本というと、何か1冊買っておけばいいだろう、とちょっと前まで私は考えていたのですが、違いましたね!著者の考え方や工夫や発見はそれぞれの教本でそれぞれに違っていて、中級者や上級者ほど何冊も持って少しずつ試してみると良いのかもしれません。(と言っても、もちろん私は初級者ですので期待されませんよう)

さて、このビスカルディの教本...

私がスケールの練習がうまくできないのを見て、谷辺先生が「それなら」と探してくれたのでした。鈴木大介さんがこの教本について話していたのを知り、良さそうだと、実際に購入し試してみてくれたそうです。

スケールは右手と左手のタイミングを合わせ、出した音をよく聴いて、続く音が自然につながっていくように弾かないといけません。が、それを練習する以前の問題で、どこで移弦するのかを私はどうしても覚えられません。

「音を聴いて!楽譜ばっかり見ないで!」「楽譜を見ないと、運指が分からなくなるんですけど...」「毎日やって覚えて」「規則性が見えてこないから、覚えるのは難しい!年のせいかもしれないけど...」 というような具合。ああ、悲し。

ビスカルディの教本にあるスケールは各弦に3音ずつと規則的に移弦するので、音をつなげていく練習にとても効果的とのこと。よし、買ってみよう!

他にも、他ではなかなか見ないいろいろなパターンを使って、右手と左手のタイミングを合わせるための練習がぎっしり書かれています。楽譜は比較的見やすい感じ。付点や休符が入って複雑なリズムの箇所もあるので、初心者というよりも中級者や上級者向けかもしれません。気になる方はぜひ。

全3巻+課題曲と練習曲集、1,500円~1,800円(税抜)なり。※2016年8月現在。