タレガ、アルベニス没後100年

 

 ミゲル・リョベートの真似をして、タレガ、アルベニスの戯画を描いてみました。
 ん〜 似ていませんねぇ。どうやら自分には画才は無いようです[:えぐ:]。
 下手な漫画はさておき、今年は偉大なる両巨匠の没後100年ということで、「現代ギター」誌もそれに因んだ企画をご用意致しました。

 まずは臨時増刊号「タレガ ギター名曲講座〜ラグリマからアランブラの想い出まで」



 特集〈アランブラの想い出〉と題した読み物は、カラーグラビア「写真で巡るアランブラ宮殿」、ドイツ在住のギタリスト谷辺昌央さんの貴重な体験記「アランブラ宮殿の一夜」、これもまた貴重な体験を披露してくださった手塚健旨先生の「タレガ自身の録音」と内容も盛りだくさん。
 中でも読み応え充分なのがGG学院講師でもある富川勝智先生による評伝「タレガの時代」。26ページにわたる力作です! 各種文献をしっかりと踏まえフランシスコ・タレガの生涯とその時代を辿ります。とても面白いですから、ぜひご一読ください!
 別冊楽譜は〈ラグリマ〉〈アデリータ〉〈アラビア風綺想曲〉〈グラン・ホタ〉〈ムーア風舞曲〉他、全21曲56ページ。1曲ごとに豪華執筆陣による丁寧な奏法解説が付いております。
 ギターを弾く方なら〈アランブラの想い出〉を格好よく弾いてみたいですよね? そこで大いに参考になるのが巻末の藤井敬吾先生による「誰でも弾ける〈アランブラの想い出〉のポイント」と「トレモロ奏法の攻略法」です。さあ、ギターを手に取り、増刊号を拡げながら挑戦しましょう!
 また、準拠CDには21曲すべてが収録されております。どの曲も名演揃いで付録にするのが惜しいくらい。何度聴いても楽しめますよ。


 こちらも出来たてホヤホヤの「現代ギター7月号」



 特集ではアルベニスを取り上げております。濱田滋郎先生のご講演「音楽史の中のイサーク・アルベニス〜その独創性と重要性〜」と富川勝智先生執筆の「アルベニス作品のギター編曲の“歴史”〜タレガ、リョベート、セゴビア、バルエコを中心に〜」の二本立てです(富川先生ご苦労様でした!)。

 名曲の数々を残してくれたタレガ、アルベニスの2人が同時代に生きていた……。そのことに思いを馳せると何となく不思議な感動を憶えます。             
(W)